「電算印刷で働く人」にスポットをあてる特別インタビュー第1弾
一般社団法人日本グラフィックサービス工業会(JaGra)主催のジャグラコンテスト InDesignは、DTP(Desktop publishing)のスタンダードアプリケーションであるAdobe InDesignを使用したDTP技術を競う技能コンテストです。
第3回ジャグラコンテスト InDesignにて、優秀な成績を収めた電算印刷のDTPオペレーター3名に特別インタビュー。
ジャグラコンテストの内容、普段の業務の内容やこれからのこと、いろいろとお話を伺いました。
(2017年12月19日 公開)
DTP課 Kさん
(InDesign経験 8年)
第3回ジャグラコンテスト InDesign ファイナリスト。
デザイン性の高い制作物にも定評があるが、本人いわく「細かい指示がある組版も好き」。
仕事の幅の広さでお客様からの信頼も厚く、後輩オペレーターからも尊敬を集めている。
DTP課 Mさん
(InDesign経験 5年)
第3回ジャグラコンテスト InDesign ファイナリスト。
ページ物の組版で経験豊富なDTPオペレーター。黙々と制作に取り組む姿は職人そのものだが、普段はとっても気さくな人柄。
息抜きは「海外ドラマのDVDを見ること」。
DTP課 Tさん
(InDesign経験 5年)
第3回ジャグラコンテスト InDesign 第一次審査の総合第3位。
ページ物の組版を得意としているDTPオペレーターで、仕事と家庭を両立させる「働くママ」。
丁寧な仕事ぶりのみならず、温和な笑顔と気配りでDTP課のチームワークの要になっている。
――今回は、ジャグラコンテストで優秀な成績を収めた皆さんにお話を伺います。どうぞよろしくお願いいたします。
――まずはジャグラコンテストについてですが、どのような形で行われたのですか?
――簡単に審査の内容を、教えていただけますか?
――特に難しかったのはどんな点でしょう?
――少し補足しますと、「柱」(はしら)というのは、ページ本文の上部や下部に配置される章タイトルなどの文字のことです。
KさんとMさんはいかがでしょうか?
――縦組みの課題では、去年も今年も、電算印刷からエントリーした方が全体のトップ3に入っていますね。得意な分野なんでしょうか?
――フライヤー制作ではTさんが満点で全国トップだったそうですね。縦組みも横組みも、バランスよく技術を持っているってことですね。
――作業をする際に効率を良くしようとすると、どんなことが重要になりますか?
――コンテストに話を戻しますが、Tさんは、1次審査の結果で応募者総数143名中3位と好成績でしたが、都合で2次審査を辞退されたのは惜しまれます。2次審査は東京が会場でしたよね?
――こちらはどんな様子でしたか?
――2次審査の課題はどのようなものでしたか?
――用意された時間が短かった?
――2次審査では、全て自分一人でこなさなければいけないんですよね?
――課題のようなデータを処理することは、普段の業務でもありますか?
――コンテストを通じて、なにか感じたことはありますか?
――InDesignを使いこなせている、DTPの基礎技術が高いことの表れですね。Mさんの成績は特にすばらしいですね。
――コンテストからは離れますが、普段の仕事で心がけていることは?
――コンテストの結果を受けて、これからやってみたいことなどはありますか?
――Kさんは、デザイン性の高いものでもお客様からの評価が高いと聞いていますが、それでもやはり難しいと感じるんですね。
――今日は本当にありがとうございました。これからも品質の高い製品づくりを期待しています!
(注)所属、経歴およびインタビュー内容はすべては、取材当時のものです。
DTPとは、「机上組版」や「卓上組版」とも言われ、パソコンで印刷用のデータを作成することです。
パソコンが普及する以前の印刷物の編集・制作の工程では手作業の部分が多く、多くの人と時間を要する大変なものでした。現在では、印刷物のレイアウトから製版まで、すべてパソコンでデータを作成して処理するようになりました。
文章や画像(写真やイラスト)などの配置、フォントの種類や大きさなどを考え、誰にとっても分かりやすく、読みやすいレイアウトを作るプロフェッショナルがDTPオペレーターです。
DTPアプリケーション(Adobe InDesignなど)は複雑な機能を持っており、使いこなすためにはデザインや印刷に関わる深い知識、最新のコンピュータやWebに関する知識も必要になってきています。
お客様の指示や要望から「伝えたいこと」の意図を汲み、より読み手に分かりやすく「伝わる」紙面を作ることは、道具が変わっても基本であり、DTPオペレーターに求められるものは日々増しています。
電算印刷の製品づくりへの思いを、いろいろな角度からご紹介します